【医療機器】脳波計のおすすめメーカーと価格相場

脳波計の価格相場

本体価格 200万円~600万円
ランニングコスト 印刷の場合は用紙代

 

脳波計の本体価格相場は、税抜で200万円〜600万円程度です。市場ごとで販売価格が異なります。

  1. 【クリニック市場】200万円〜350万円 主にペーパーレス脳波計(ノートPCタイプ)が主流
  2. 【200床程度の中小規模病院】250万円〜400万円 ペーパーレス脳波計(デスクトップPCタイプ)が主流
  3. 【300床以上の大規模病院】400万円〜600万円 ペン書き脳波計が主流

 

メーカーで言うと最も安価なのはフクダ電子(コンプメディックス社の代理販売)です。

 

 

脳波計の価格のクチコミ

日本光電のEEG1200を450万円で購入しました。

 

 

価格帯が異なる主な要因は以下5点です。

 

ペーパーレス脳波計の有無

従来のアナログ脳波計(現在はデジタル脳波計)時代から脳波計のペン書きで脳波を記録している医師は絶対にペン書きタイプを選ぶ傾向があります。ペン書きタイプですと、ペン書きのための部品が多く必要なため開発コストが上がります。

一方でペーパーレスタイプの場合は、ペン書きではなくPCから付属プリンタ経由で脳波を出力しますので、そもそもペン書きタイプより部品が少ないことから価格が安いです。

 

デスクトップPC orノートPC

デスクトップPCの方がノートPCよりもスペックが高いため、イニシャルコストは必然的に高くなります。よって、どちらを選ぶかで金額が変わるのです。

 

電子カルテ連携の有無

電子カルテ連携(電子カルテ端末から脳波データを参照すること)をするか否かで価格帯が変動します。機器メーカー側の連携費用と電子カルテメーカー側の連携費用が発生するからです。病院クラスが求める仕様です。

 

IPカメラ使用の有無

IPカメラを使用するか否かで価格が定価ベース100万前後変動します。てんかん患者の動きを動画でも確認しておきたいユーザの場合は必須の仕様です。病院クラスが求める仕様です。

 

判読プログラム機能の有無

判読に自信の無い内科医が必要とされる仕様です。価格は定価ベースで100万程度しますので、この仕様が含まれるか否かでかなり金額が変動します。クリニックから中小規模病院クラスが求める仕様です。

 

 

 

脳波計メーカーのおすすめ

脳波計を扱うメーカーについて

性能でいうと日本光電、安さ重視ならフクダ電子がおすすめです。ただ、フクダ電子の脳波計は自社製品では無いため突然仕様が変わってしまう可能性もあるなど、あまりおすすめしていません。

 

 

日本光電工業株式会社

「脳波計と言えば、日本光電」と言われるぐらい広く脳波計メーカーとして認知されています。ローエンドからミドルレンジ、ハイエンド機種まで豊富なラインナップを持っているメーカーですが、価格はフクダ電子と比較すると高価です。

幅広いオプション機能やノイズ対策に優れたアンプ性能などを有している点で、脳波計シェアは国内外含めて圧倒的にNo.1で、クリニックから中小病院、大学病院クラスで幅広い支持を獲得しており、数十年に渡り日本光電の脳波計を使い続けている医師も相当数います。

日本臨床神経生理学会の基準に則って脳波計を開発していますので、その点からも多くのユーザーから信頼を置かれています。

 

日本光電の脳波計のクチコミ

満足度:大変満足 ★★★★★
日本光電のEEG1200を購入。デジタル脳波計は同時に単極と双極誘導を記録出来るため、アナログ型の約半分の検査時間に短縮出来る。ペーパーレスのため、収納スペースが不要。

 

 

フクダ電子株式会社

現在はミドルレンジ機種のみを販売しています。価格は競合他社と比べてかなり安く、安い機種が好まれるクリニック市場、中小病院市場で好まれます。

自社開発ではなく海外メーカーの製品をOEMで販売しています。現在は海外メーカーであるコンプメディックス社の脳波計を輸入し販売展開しています。ペン書き脳波計、ペーパーレス脳波計(ノートPCタイプ)は販売しておらず、ペーパーレス脳波計(デスクトップPCタイプ)のみを販売しています。

海外製を販売していることもあり、アンプの性能は若干弱く、内部弁別比が高いことから日本臨床神経生理学会の基準を満たせていません。さらに現在の機種はノイズを消す技術が日本光電に比べて劣っている印象です。

脳死判定できない機種もあるため一部のユーザーからは敬遠されており、またメーカー側との契約次第では提携先が変わると同時に仕様も変わってしまうことから、これらのデメリットを把握した上で検討する必要があります。

 

 

脳波計を選ぶポイントを選ぶポイント

脳波計の選び方のポイントは以下の通りです。

 

ペン書き運用対応機能の有無

昔はペン書き脳波計しか世に無かったため、脳波計のペンで記録紙を出す運用に昔から慣れている医師が今も多くいます。そういった医師はペン書きタイプを選ぶ傾向があります。

現在ではペーパーレス脳波計付属のプリンタから脳波を出力できますが、ペンで書いた波形とプリントアウトした波形は縮尺が若干異なるため、判読医師の中では絶対にペン書きタイプでなければ困るという方もいます。

 

脳波計を移動させる必要の有無

特に記録紙で脳波を出さなくても良い場合で、かつ生理検査室のみで脳波計を使用する場合は、デスクトップPCタイプの選択になります。一方で、例えば生理検査室から病棟などへ持ち運ぶ場合は軽さが重視されますので、ノートPCタイプが選ばれます。使用場所次第で選定される機種が変わるのです。

 

システム連携の親和性

電子化が進んでいる昨今、電子カルテで脳波を判読したいという医師がかなり増えてきました。このことからシステム連携の親和性は重視されつつあります。特に脳波判読医にとって、医局の電子カルテ端末でも脳波データを確認できるかはかなり重要です。

その要望が満たせるメーカーであるかという点は、医師にとって選定の際の重要なポイントとなります。

 

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