【介護施設長の悩み4選】必ず共感できる管理者の課題とは?

今回は、【介護施設長の悩み4選】必ず共感できる管理者の課題をご紹介します。

【現役】医療介護の営業マン
【現役】医療介護の営業マン
こんにちは、私は福祉用具専門相談員として営業をしております。今回は【介護施設長の悩み4選】必ず共感できる管理者の課題をご紹介します。

 

 

【介護施設長の悩み4選】必ず共感できる管理者の課題とは?

①従業員にまつわる悩み

  • 職員採用が難しい

最近では、ハローワークでの採用がほとんどありません。有料紹介による職員採用は、コストが非常に高額となります。

紹介手数料の多くが年収の約30%で、紹介手数料が100万円を超えることもあります。新卒者採用も非常に厳しく、介護を志す学生が非常に少ないため採用が難しいです。

 

  • 職員への評価の付け方が難しい

介護職は数字で成果が表しにくい仕事です。そのため、どのように評価をしていくか(昇給や賞与、昇格など)は非常に厳しい職場です。

 

  • 職員のモチベーションが低い

現在は特養で働いていますが、以前の介護老人保健施設と比較すると職員のモチベーションが低く感じています。以前の職場では病院が併設していたので、学習会や勉強会も多くありました。

特養には専門職が少ないため、モチベーションが低いように感じています。また、向上心(学習欲や出世欲など)が低いのも介護現場の特徴かなと思っています。

 

  • 職場のコミュニケーションが上手くいかない

介護現場では、シフトで動くことが多く、毎日顔を合わせないことも多い。そのため、職員同士のコミュニケーションがうまくいかないことが多いです。

若い職員から年配の職員まで幅広い職員がいることもあり、コミュニケーションエラーに繋がっている面もある。インカムを上手に活用できれば、状況は改善できるかもしれません。

 

  • 職員の定着率が低い

介護職、看護職ともに引く手あまたな職種です。少しでも不満があればスグに転職していますことが多いです。職場の人間関係に不満を感じて辞めることも多いですし、若い女性の場合、結婚や妊娠して辞めるということも多いです。

 

 

②物品関係にまつわる悩み

  • 購入する物品の相場が適正なのかを調べるのが難しい

多くの場合、取引関係のある業者から物品を購入します。(オムツや福祉用具、消耗品など)手間を考えるとそのようが簡単なのですが、それが適正な価格なのかを評価するのが難しいと思っています。

 

  • コストとクオリティー、安全のバランスをどのように取るか

コロナ禍において、コストとクオリティーのバランスをどのように取るか頭を悩ませます。病院などでは、衛生用品(グローブやマスク、防護服など)は、一人ごとに交換が原則と言われます、コストの厳しい介護施設では、コストと安全の線引をどのように取るか(どのタイミングで捨てるかなど)を考えるのが難しいです。

 

  • 福祉用具の入れ替え

現在勤務する特養は、開設より10年程度が経過しています。車いすやベッドなど、「まだ使えるけど傷んでいる」ものが増えています。買い替えるのか、直すのか、どのタイミングで入れ替えるかなどが課題です。

 

  • 利用者や職員の快適や安全と関係がないコストが多くかかる

入居定員100名の特養です。施設の大きさも大きいので、設備の劣化も目立ちます。直接、処遇に影響しない設備の修繕には頭を悩ましています。(具体的には、浄化槽の修繕や屋外外壁の修繕など)

 

  • 購入しても使っていない物品が多い

施設開設時にリフトを入れているにも関わらず全く使われている気配がありません。車いすなども倉庫に山ほど置いており、無駄になっています。年月が経つと入居者の介護度も変わるので仕方ないですが、もったいないと感じます。

 

 

③金銭関係にまつわる悩み

  • 光熱費の高騰が申告

これは介護施設に限った話しではありませんが、ガス代や電気代の高騰が深刻です。入居者さんの利用料金には転嫁できないので、施設の負担が増えています。

 

  • 将来的な修繕への積み立てが心配

介護施設は儲かりません。毎年の経営がやっとなので、将来的な積み立てが心配です。また、コロナなどの影響で物品の価格が高騰しており、消耗品などの価格高騰が深刻になっています。

さらに、協力病院や回診医へのコストが高いのも課題です。回診医師に払うコストが馬鹿になりません。

 

 

 

④情報関係にまつわる悩み

  • 介護報酬改定の情報が複雑

定期的に介護報酬改定が行われますが、「どこを見れば一目でわかる」という場所がなく、様々な情報を調べながら報酬改定に対応するのが非常に難しいです。

介護施設で利用できる補助金情報などを調べたがまとまって書いてある場所が見当たらないので、助成金情報などがあるとありがたいですね。

 

  • LIFEへの対応

実は、まだLIFEに対応ができていません。どのようにすれば簡単にできるのかを知りたいです。そもそも、介護施設はあまり外部と関わることがなく、情報が入ってこない性質があります。最新の情報などがなかなか入ってこないと感じています。(経理や社会保険に対する最新の情報など)

 

  • 感染症対策にどのように取り組むか

感染症対策の情報は日々変わっていきます。インターネットなどを利用して情報収集を行っていますが、何が正しい情報なのかどれが最新の情報なのかを評価するのが難しいです。

 

 

【口コミ】フクロウ介護ご利用者の体験談

こちらでは、フクロウ介護をご利用頂いたお客様(一部)からの口コミをご紹介します。

 

介護浴槽・機械浴槽の口コミ

新規導入[デイサービス施設]

会社名 株式会社ミドリヤ
本社住所 京都府京都市
ホームページ https://www.kyoto-midoriya.co.jp/
ご担当者 矢田 様

抱えておられた課題とは?

3ヶ月後にデイサービス施設の開設が決まっていたのですが、お風呂の見積りをお願いしていた業者さんから1ヶ月以上も連絡がなく、本当に困っていました。

とにかく対応にスピード感がなかったので、「これは新しい業者さんを探すしかないな」と考えて、フクロウ介護に問合せしました。

フクロウ介護を利用された背景とは?

新しい業者さんを探そうにも、社内や私自身に人脈やツテがありませんでした。そこでネットで検索したところフクロウ介護のサイトにたどり着きました。

対応力に優れたメーカーや販売店を探しておられる事業主さんにとっては、間違いなく便利なサイトであると思います。

ネットでの問合せに不安はなかった?

そうですね、特に不安はありませんでした。普段の買い物もオンラインでしていますし。フクロウ介護の利用に費用が一切かからないところも、上司に相談する上で良かったです。

紹介された業者の満足度は?(価格やサービス)

本当に満足できるお付き合いができました。今回はお風呂メーカーのアマノさんを紹介してもらいましたが、こちらの想像以上のスピード感でした。

フクロウ介護に問合せした翌日にはアマノさんの担当者から連絡があり、翌々日に面談、その翌日にはショールームへお邪魔して見積書を取ることができました。

価格面やフォロー体制にも大満足しており、今後の施設展開の際もお願いしようと思います。

 

 

【介護の外国人技能実習生】完全採用マニュアル

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本記事は、アフィリエイトプロモーションを含みます。

今回は、【介護の外国人技能実習生】完全採用マニュアルをご紹介します。

 

 

外国人技能実習制度のしくみとは?

技能実習制度とは、日本が誇る技能や技術、知識を東南アジアなどの開発発展途上国に人材の育成を通じて移転することを目的としており、現在日本各地で行われています。

技能実習制度を司る技能実習法にも記載がありますが、技能実習制度の基本理念は「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」(第3条第2項)とあるように、単なる労働者として働くのではなく、あくまで自国の発展に役立てるための技術を日本で学ぶことが目的です。

技能実習生を受け入れる方法としては、以下の2つのパターンがあります。

①企業単独型

日本企業(実習実施者)が、自社が抱える海外の現地法人や取引先企業の社員を技能実習生として受け入れ、技能実習を行う方法です。例えるなら、海外に単身赴任をするということです。

この制度を活用し日本で学んだ多くの技能実習生は、帰国後日本での学びを活かして、現地企業でキャリアアップをすることが多いです。この制度を利用して技能実習生を受け入れる割合は、全体のわずか5%未満です。

②団体監理型

事業協同組合や商工会などの非営利団体(監理団体)が技能実習生を受け入れ、その組合に加入している企業(実習実施者)で受け入れを行う方法です。

世間一般的に技能実習生と呼ばれる方々は、ほとんどが団体監理型で受入されていることが現状です。技能実習生として在留資格が認められた場合、通常3年から最長で5年間日本での就労が可能となります。

1年目~2年目、3年目~4年目に移行する際は各分野の技能試験に合格する必要があることや、毎年在留ビザの更新手続きが必要となります。技能試験に向けての勉強や指導は実習実施者が主体となり行いますが、ビザやその他の書類の手続きについては、団体監理型の場合は協同組合等が全て代行します。

技能実習と言ってもどんな作業を行わせても良いというわけではなく、技能実習機構に提出する実習計画に基づいて実習を進める必要があり、その作業内容は限られています。実習計画に基づいてきちんと行っているか、法令遵守しているかなどを協同組合が3ヶ月に1度監査で確認します。

基本的な技能実習の流れとしては他の職種とあまり変わりはありませんが、介護職種のみに定められているルールもいくつかあります。

まず1つ目は、入国時に求められる日本語レベルの高さです。通常の技能実習生は大半が日本語能力検定5級(以下、N5)程度で入国し、3年間の実習を終えるまでにN3を取得することが多いです。

介護技能実習生の場合は、入国時の日本語レベルがN3程度と定められています。これは、介護分野が他の業種とは異なり、業務において日本語でのコミュニケーション機会が多いこと、また専門的な知識が求められる仕事であることが理由です。

2つ目は、現地での職歴や学歴が問われることです。他の職種ではそれらが問われることはあまりなく、高校卒業後すぐに技能実習生として来日することも可能です。

介護職種においては、母国で介護施設等で働いた経験や家族の介護を行った経験が問われることや、前述の経験がない場合は看護系の学校を卒業もしくは看護系の資格を取得している者という制限があります。

3つ目として、入国後講習の時間数の違いが挙げられます。全ての技能実習生は入国後に日本語の勉強や日本での生活について学ぶ講習を受けますが、通常は約1ヶ月間行うところ、介護職種のみ約1ヶ月半の講習を実施することが定められています。

これは前述にある求められる日本語レベルの説明にもあるように、他の分野より高度な日本語力が求められるからです。

 

 

技能実習生のメリットとは?

技能実習生を受け入れるメリットとして、以下の3つが挙げられます。

①安定した人材の確保

介護施設が常に抱える最大の課題として、安定した人材を確保することが挙げられます。

費用を費やして採用しても、長期にわたって就労するケースはごくわずかであり、中には時間とお金をかけて採用したにも関わらず、数ヶ月で辞めてしまうことも少なくありません。

技能実習生は、通常の採用より時間と費用はかかるものの、1度入国して就労開始すれば何もない限りは3年、更に企業と実習生が共に雇用契約を継続したいと考える場合は、技能実習生として更に2年働くことも可能です。

技能実習生たちは来日する際の入国費用や、現地の日本語学校に通うために借金をして来ます。もちろんその借金は、日本で普通に働けば最初の1年でほとんど払い終えることができ、残りの2年は純粋にお金を稼ぐことができます。

日本に来た実習生はほとんどがお金を稼ぐことを目的としてきているので、途中で仕事を辞めるケースは少ないです。

また、技能実習の在留資格では採用された実習先での就労のみ許可しているため、他の会社で働くことは原則不可です。(会社が倒産した場合や法令に違反した場合を除く)そのため、技能実習生が転職することはありません。

採用におけるコストは、初期投資である渡航費や日本での入国後講習費などは必要となるものの、技能実習生にかかる3年間の費用の総額を時給計算した場合、通常の職種で1500円前後、介護職種で2000円前後となるため、先を見据えるとそこまで高額な投資というわけではありません。

②計画的な採用と人材配置が可能

技能実習生は通常面接から入国までに約半年かかります。

理由としては、面接後に作成する実習計画表やビザの申請手続きに時間がかかるからです。裏を返せば入国希望時期を決めることができるため、計画的な採用と人材の配置が可能であると言えます。

今すぐ人手不足を解消したいというピンポイントな要望には合致しませんが、例えば来年新しい工場を増やしたい、ある拠点の人員を拡大したいという要望を叶えることは可能です。

③特定技能資格への移行が可能

特定技能とは、2019年4月に新設した在留資格です。

これは日本の人手不足を解消することを目的とした制度であり、携わる業務内容に制限はなく、技能実習で禁止されていた単純作業も可能となります。技能実習可能な介護職種を始め、新たに宿泊業や外食業での雇用も認められています。

技能実習生として3年間もしくは延長して5年間就労経験のある人は、希望すれば同じ分野の特定技能として更に2年間働くことが可能となります。特定技能の資格取得には、通常働きたい分野に関する日本語の筆記試験の合格が必須となります。(技能実習生として介護職種での経験がある場合、筆記試験が免除となります。)

 

 

技能実習生のデメリットとは?

技能実習生を受け入れるデメリットとして、以下の3つが挙げられます。

 

①受け入れの手続きに時間がかかる

求人をかけてから面接、入国手続き、入国を経て実際に就業開始となるまでに約6〜8ヶ月ほどの時間が必要となります。

入国にかかる手続きとしては、

  1. 実習計画表の作成
  2. 在留資格認定証明書の申請
  3. 現地でのビザの発行があります。

実習実施者に実習生の受け入れ経験がない場合、技能実習機構での提出書類の確認に時間を要するため、更に時間がかかることが予想されます。こちらの受け入れの流れについては、後述します。

②意思疎通が取りづらい

技能実習生として日本にやってくる人のほとんどは、自国の中から出たことがなくパスポートも作ったことがないという人たちばかりです。

技能実習ビザが認められているほとんどの国では、日本と同じように義務教育課程で英語の授業はありますが、日本語の授業はありません。大半の人々が技能実習生として日本に行くことを決め、学校に入学するタイミングで日本語の勉強を始めます。

そのため、約半年間の勉強期間を経て日本に入国するパターンが多く、日本語でのコミュニケーションレベルとしては小学校低学年か人によってはそれ以下となります。読み書きは少しできますが、まだまだ日本語が十分ではない状態で働き始めるため、仕事に慣れるまでに時間がかかります。

仕事において指示を出す際に細かいニュアンスが伝わりづらいこともあります。監理団体によっては、通訳が現場でサポートする場合もあります。

③失踪のリスクがある

稀ではありますが、受け入れた実習生が失踪することがあります。割合としては実習生全体の1〜2%と多くはありませんが、失踪後に犯罪に手を染め逮捕されるケースも中には存在します。

失踪を防ぐためにも、実習実施者は技能実習法及び労働基準法に則った実習生の受け入れを行うこと、また監理団体は実習生のサポートを行いながら法令に遵守しているかを監視することが求められます。

 

 

外国人技能実習生を採用する流れ

技能実習生を採用する一連の流れは、以下の通りとなります。

①募集

賃金などの雇用条件を決定した上で、受け入れたい技能実習生の人数や性別、年齢などの採用条件を現地の送り出し機関に提示し、実習生の募集を開始します。

募集をかける人数については、求人の約3倍の人数を集めるケースが多いです。現地の年末年始などの長期休暇に被る時期を除けば、通常3週間〜1ヶ月ほどで募集人数を集めることが可能です。

募集を締め切った後に、送り出し機関は応募者の履歴書を作成し、監理団体に提出します。応募書類を準備する段階で企業より筆記試験などの依頼がある場合は、別途筆記試験を実施し、その結果も合わせて面接予定日までに全ての応募書類を提出します。

②面接

面接は大きく分けて、実技と口頭の2つの方法を実施します。

実技試験の内容は、職種によって異なります。実際の仕事の中で行う作業の一部など、企業側が指示した試験内容を事前に実習生に練習させた上で、てきぱき動くことができているか、自分で考えて効率よく作業ができているかなどをチェックします。

口頭面接では、自己紹介や簡単な日本語での質問に対し、覚えた日本語で話すことができるかが重要であり、話している時の雰囲気や相手の話に耳を傾ける姿勢が見えるかなどもチェックします。これらの結果から候補者を判断し、合格者の選定を行います。

③申請書類手続き

面接で合格者を選定した後、監理団体にて外国人技能実習機構に提出する書類の作成を開始します。

必要書類の中には送り出し機関の方で準備するものや、実習実施者の方で準備するものもあるため、監理団体が双方と連携を取りながら手続きを進めていきます。

現在最も多くの技能実習生を日本に派遣しているベトナムの場合、面接から入国までの所要時間は約半年となりますが、フィリピンの場合は現地の政府で特別な手続きが必要となるため、ベトナムよりも更に1〜2ヶ月ほど入国までに時間を要します。

この手続きを行っている間、技能実習生たちは現地の日本語学校で寮生活をしながら、日本語や集団生活を身につけます。

全ての準備が整ったら、外国人技能実習機構に申請書類を提出します。ここでの認定許可が降りるまでには、1〜2ヶ月ほどかかります。

外国人技能実習機構より技能実習の受け入れが許可されたら、認定された技能実習計画表を含む書類を入国管理局に提出し、在留資格認定申請手続きを行います。在留資格認定証明書の発行までには、1〜2ヶ月ほどかかります。

在留資格認定証明書が発行されたら、証明書を現地の送り出し機関に送付し、現地の大使館にてビザの発行手続きを行います。現地で無事にビザが発行されたら、入国までに必要な全ての手続きが完了します。

④入国

日本入国時に発行されたビザを参考に在留カードが作成されます。入国手続きが完了したら、約1ヶ月間の入国後講習が始まります。

⑤就業開始

入国後講習が無事終了すると、各々の実習実施先での就業がスタートします。

 

 

【介護現場用歯ブラシ】高齢者の歯磨き介助でイライラする方に「万毛歯ブラシ」

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本記事は、アフィリエイトプロモーションを含みます。また、本記事内でユーザーアンケートの一部を掲載しております。

【歯ブラシ選び】高齢者の歯磨き介助でお悩みの方へ

入浴介助や食事介助と並んで、高齢者の歯磨き介助は忍耐が求められる仕事です。「他人に口周りを触られたくない」「入れ歯を取りたくない」と拒絶する方も少なくないそうです。

また、認知症かつ腕力の強い男性への歯磨き介助を『凶暴なドーベルマンを歯磨きする感じ』と例えられる介護士さんもいらっしゃいました。

その方が実際にドーベルマンの歯磨きをされた経験はないでしょうが、「できれば、やりたくない仕事のひとつ」ではないでしょうか。

厚労省が出している資料においても【要介護者高齢者の口腔ケア】として、口腔ケアの重要性が書かれています。口の中の健康状態が損なわれると、虫歯や歯茎の炎症が脳に及んで認知症を引き起こす要因になると示されており、介護の現場には一層の対応が求められます。

しかし、要介護状態の高齢者は自力での歯磨きが困難なために、口腔ケアは健康な方と比べて一層の困難を伴います。

そこで介助者の方に『高齢者の歯磨き介助についてのアンケート』を実施して、いかに歯磨き介助がストレスを伴うかを調べました。

 

 

【口コミ】高齢者の歯磨き介助で困ったこと

ここでは高齢者の歯磨き介助で困った事例をご紹介します。一概に「高齢者」と言っても、一人ひとり異なるご事情をお持ちですので、ここでは以下の5タイプに分けてみました。

  1. 認知症の方
  2. 入れ歯の方
  3. 口を開けてくれない方
  4. 歯磨き粉を嫌がる方
  5. うがいが苦手な方

 

1.認知症の方の歯磨き介助

【口コミ①】

認知症の人に対しての歯磨き介助で困ることが多いです。食事でもそうなのですが、食事や歯磨きを認識出来ずに起こります。口に入れる前から開けてくれないとそもそも歯ブラシを口に入れられないし、特に困るのが、口に入れた後に口を開けてくれなくてどうしようもないということです。また、歯磨きの認識がなければ、歯磨きした菌等をそのまま飲み込んでしまうので、誤嚥のリスクも高くなってしまいます。

(特別養護老人ホーム:介護士)

【口コミ②】

拒否をされ叩かれたりひっかかれたりする。暴言を吐かれたりする。歯磨きをしたくない気持ちもわかるけど口腔ケアはとても大事。特に歯科衛生士の立場で訪問しているので難しい方こそきちんと対応しないといけないしほかの職員さんからも見られているので気まずい。

(有料老人ホーム:歯科衛生士)

【口コミ③】

認知症の利用者様は口腔ケアに対して拒否が見られる場合が多く、拒否により介護者の指を噛むといった行為も見られます。また拘縮によりうまく口が開けない方もいらっしゃいます。奥歯の汚れをかき出すことが大変なときもしばしばあります。

(介護老人保健施設:介護士)

【口コミ④】

認知症ので方なので歯磨きをなかなか分かってもらえず、声かけをしながら歯磨き誘導をしています。口を開けなかったり歯ブラシを強く噛んで動かないようにしたりする方もいるので、歯磨き介助は苦痛です。他の人もいるのでさっと終わらせたいです。

(特別養護老人ホーム:介護士)

2.入れ歯の方の歯磨き介助

【口コミ①】

歯周病がひどくて歯ブラシを入れるとすぐに歯茎から出血してしまいます。しかし部分入れ歯でその支柱になる歯はあるのでそれはブラシで磨かないといけません。その歯まで抜けてしまうと入れ歯がはまらなくなってしまいます。認知症はあるものの口は開けてくれるのですが、血が出てしまってもその歯を磨くべきか、スポンジブラシだけにするかで迷ってしまっています。

(特別養護老人ホーム:介護士)

【口コミ②】

家族の理解が難しく、歯肉が下がりほとんどの歯が神経までむき出しになっているのにも関わらず受診をしてくれない家族、入れ歯を詰まらせたこと、認知症の人が差し歯を引っこ抜いて血が止まらなくなり救急で搬送されたこと。

(特別養護老人ホーム:介護士)

【口コミ③】

半分以上は入れ歯なので入れ歯洗浄で済むのですが、奥の歯が残っているので、大きい口を開ける事を嫌がって中々上手くいきません。すぐにえずいて、文句をタラタラと言うので困っています。実際はきちんと磨く事が全く出来ていません。

(介護老人保健施設:介護士)

【口コミ④】

入れ歯を使用している患者で、自分の歯が少ない上に、ぐらついている歯がある場合。歯が抜けてしまわないように歯磨きの介助を行ったが、なかなか口を開けてくれず、さらに、すぐに口を閉じてしまうので介助の時に、とても困りました。

(特別養護老人ホーム:介護士)

 

 

3.口を開けてくれない方

【口コミ①】

歯磨きが終わった後のうがいをなかなかキレイにできないこととしっかり口を開けてする事ができないので介助といった面では非常に困っている。うがいをしっかりできないと菌などが口の中から身体に入っていく可能性があるため苦慮します。

(特別養護老人ホーム:介護士)

【口コミ②】

なかなか素直に口を開けてくれない、開いても少ししか開かず奥歯が見えない、あまり強く磨くと痛がるし血が出てくる、ブリッジが多くてフロスをやるところが多すぎる、頭を固定してくれないので支えながらやってると急にむせる。

(特別養護老人ホーム:介護士)

【口コミ③】

意思疎通の難しい利用者だと、なかなか口を開けてくれず、場合によっては噛もうとしてきたり、暴れたりすることもある。また、認知症等のない方でも、他人に口の中をいじられるのは好ましく思っておらず、拒否により、うがいだけ等のケアになってしまうことがある。

(有料老人ホーム:介護士)

【口コミ④】

歯磨きをしようとしてもなかなか口を開けていてくれないこと。歯茎から一度血が出ると出血が止まりにくいこと。歯ブラシを噛んだまま離してくれなくなること。うがいがうまくできないこと。はぶらしの清潔が保たれにくいこと。

(介護老人保健施設:介護士)

 

いかがでしょうか。この記事を読んでくださっている皆さんも「似た経験をしたことがあるなぁ‥」と当時の光景を思い出されると思います。

冒頭でご紹介した『凶暴なドーベルマンの歯磨き』ではありませんが、身の危険を感じながら歯磨き介助しなければならない介護士の方の苦労が良く分かります。

では、上記の問題(認知症の方・入れ歯の方・口を開けてくれない方)をクリアすれば一件落着・・ではありません。高齢者の歯磨き介助には、さらなる難題が横たわっています。

4.歯磨き粉を嫌がる方

【口コミ①】

歯磨き粉を使う事を嫌がるようになりました。スーっとする爽快感が気持ち悪いそうです。その為、最近は子供用の甘い歯磨き粉を使用するようにしています。また長く歯磨きをすることも嫌がり、いつも1分以内で終えてしまうので、どうしたら良いか困っています。

(特別養護老人ホーム:介護士)

【口コミ②】

ブラッシングの際に痛い痛いと言い、なかなか大きく口を開けてくれず磨きにくいのが困ります。歯間ブラシで食べかすを取りたいのですが、力加減が判りにくく血が出たり痛がったりして苦労します。また、歯磨き粉のミント成分を嫌がり歯磨き粉選びに苦労します。

(介護老人保健施設:介護士)

【口コミ③】

食事をとった後、すぐに眠くなり、歯磨きをしたがらないことです。体が弱っていて、食事をとった後にすぐに眠くなるのは分かるのですが、そこで歯磨きをしないで寝てしまいますと、虫歯や歯周病になり、さらには肺炎や心臓病にまでつながるそうです。そのため、寝る前には必ず歯磨きをしなければならないと思うのですが、眠いと言って不機嫌になり、歯磨きをしないことがあり、困ります。

(介護老人保健施設:介護士)

【口コミ④】

口腔ケアの際に口を開けてくれない利用者様と格闘し何とか介護拒否が強く歯ブラシを入れられたとしても今度は歯ブラシを噛んでしまって磨くことが出来ない事がある。 うがいをして吐き出す。とゆう動作を忘れてしまい、歯磨き粉をそのまま飲み込んでしまう。

(特別養護老人ホーム:介護士)

5.うがいが苦手な方

【口コミ①】

うがいが上手くできません。必ずむせてしまいます。たまに、飲んでしまうこともあります。ブクブクやガラガラができないので、口に含んで吐き出すことを繰り返すようにしているので、大変時間がかかり困っています。うがい不要の液体のものは本人が嫌がり使用しません。

(特別養護老人ホーム:介護士)

【口コミ②】

うがいが十分に出来ない方、うがいの水でむせてしまう方などがとても多いです。嚥下機能障害があり、経口摂取が行えない方には、ガーゼやスポンジで汚れを取り除く程度しかやってあげられませんが、きちんと汚れを取り除くことができず困っています。

(介護老人保健施設:介護士)

【口コミ③】

うがいをすることができない患者に対しての悩みです。うがいをすることができない場合は、吸引チューブを用いながらスポンジか歯ブラシのみで磨いています。当然歯磨き粉は使えず、いつもあまりきれいに仕上がった感じがしないのが悩みです。

(病院:介護士)

【口コミ④】

歯磨きが終わった後のうがいをなかなかキレイにできないこととしっかり口を開けてする事ができないので介助といった面では非常に困っている。うがいをしっかりできないと菌などが口の中から身体に入っていく可能性があるため苦慮します。

(介護老人保健施設:介護士)

高齢者の歯磨き介助では、歯磨き粉選びやうがいでも困難がある様子です。特にうがいはトロミ食の様に水にトロミを加えることもできず、誤嚥を引き起こす可能性もあるのでヒヤリハットが生じかねません。

このように、口コミからもスタッフの方の緊張が伝わってきます。では、高齢者の歯ブラシがどのような基準で選ばれているかもアンケートを見てみましょう。

 

 

【口コミ】歯ブラシ選びで重視すること

ここでは高齢者の歯磨き介助において、歯ブラシ選びで重視することをご紹介します。回答者100人の方に、以下のアンケート(複数回答)を取ってみました。

  1. デザイン
  2. 価格
  3. サイズや毛の硬さ
  4. 抗菌性
  5. 機能性(歯磨き粉不要など)

 

1位.サイズや毛の硬さ【69/100票】

【サイズや毛の硬さに関する口コミ】

基本口を開けてくれないので、大きく口を開けなくても使えるサイズ感のものがほしいです。 濯ぐ行為による噎せるリスクを減らすためになるべく歯磨き粉も使いたくないので、少ない量の歯磨き粉の効果を高めてくれるような加工・処理が施されたものが嬉しいです。

(特別養護老人ホーム:介護士)

2位.機能性【38/100票】

【機能性に関する口コミ】

スポンジブラシで歯にフィットするような細い部分があるもの。もしくはブラシのような面があって歯ブラシと兼ねられるような柔らかいブラシがあったらいいと思います。またスポンジの雑菌も気になるので、煮沸や薬剤消毒ができるなどで清潔に使えるものがあると助かります。

(特別養護老人ホーム:介護士)

3位.価格【21/100票】

【価格に関する口コミ】

まず、価格が安いことです。歯間ブラシがなくても歯と歯の間が磨ける歯ブラシがあればいいなと思います。奥歯が磨けるように歯ブラシのヘッドがコンパクトで、しなりがいいものがあればいいなと思います。抗菌対応もしっかりしていて安心して使えるものもほしいです。

(特別養護老人ホーム:介護士)

4位.抗菌性【18/100票】

【抗菌性に関する口コミ】

抗菌作用のある歯ブラシがあると良いなと思います。毎回歯磨き後は歯ブラシの手入れをしていますが、その手入れの手間が少しでも軽減されるとありなたいなと思います。また、他にもブラシ部分がコンパクトなタイプだと磨きやすいのでそういったタイプの歯ブラシもあればいいと思います。

(介護老人保健施設:介護士)

5位.デザイン【7/100票】

【抗菌性に関する口コミ】

もっと高齢者に歯磨きは楽しい物だと言うデザインの歯ブラシを作って頂きたいです。例えば歯ブラシに子供用歯ブラシのような絵を描くとか華やかな色を付けたりして歯ブラシを華やかに作って頂きたいです。よろしくです。

(特別養護老人ホーム:介護士)

 

いかがでしょうか。歯ブラシ選びは【サイズや毛の硬さ】【機能性】【価格】の順番で重視される模様です。一方で【デザイン】にこだわる方は多くありません。

では、こういったニーズを踏まえて『スタッフさんも高齢者も安全な心理状態での歯磨き介助』におすすめの歯ブラシを、アンケート結果に基づいてご紹介します。

 

 

【万毛歯ブラシ】抗菌・抗ウイルスで羽毛のような歯ざわり

こちらが高齢者の歯磨き介助におすすめしたい歯ブラシ『プラチナナノ 万毛歯ブラシ』です。

歯ブラシを作っているバイオエポック株式会社は、ネジ部品など町工場が立ち並ぶメイド・イン・東大阪です。(東大阪の社長さんは「モノは良いけど、売るのが下手」としても有名です。笑)

では、『プラチナナノ 万毛歯ブラシ』が高齢者の歯磨き介助におすすめの理由をお伝えしてまいります。

 

【おすすめ理由①】極細毛のやわらかさで歯茎を傷つけません

プラチナナノ 万毛歯ブラシをおすすめする理由①は、極細毛のやわらかさ(毛量と細さ)で歯茎を傷つけることなく、出血を止めてしまいます。

万毛歯ブラシ 通常の歯ブラシ
毛の量 約20,000本 約1,000本
毛の細さ 0.08mm 0.2mm

 

歯磨き介助のアンケート結果にもありましたが、高齢者は歯がグラグラしたり歯茎が弱っている方が多く、一般的な歯ブラシでは歯が折れたり歯茎から出血してしまいます。

なかなか口を開けてくれないということもあるが、ぐらついている歯も多く、歯ブラシなど固いものを噛んだときに、歯が折れてしまったことがある。また、その歯ブラシを口腔内から抜くときにも別の歯に引っ掛かるなどのこともある。

(特別養護老人ホーム:介護士)

また、認知症の方は「歯ブラシを噛んで離さない」方もいらっしゃるので、歯ブラシのヘッドまで柔らかいことが求められます。これは歯磨き介助をする側の安心にも繋がります。

【おすすめ理由②】歯磨き粉が不要、水だけで磨けます

プラチナナノ 万毛歯ブラシをおすすめする理由②は、歯磨き粉が不要なところです。

歯磨き粉が苦手とおっしゃる高齢者は少なくありません。特にミント系やシトラス系の“さっぱり爽快感”が不快だと考えられています。

プラチナナノ 万毛歯ブラシに歯磨き粉が不要な理由は、一般的な歯ブラシを圧倒する毛の量(約20,000本)と毛の細さ(0.08mm)によって、磨き残しを極限まで減らします。

歯磨き粉を使わなくても良くなるので、高齢者の不安(歯磨き粉嫌い)を解消することができます。

【福祉用具業者のケアマネ営業】イエスマンが生き残ります

福祉用具業者のケアマネ営業とは

以前、介護施設は買い物がヘタな理由とはで登場頂いた施設長さんから、またも介護業界特有の問題点をレクチャーしてもらいました。

それは「福祉用具販売店の営業マンは、施設管理者にノーが言えない」問題です。施設管理者の意見や考えにノーを言ったが最後、「もう、ウチには来なくて良いよ」と出入り禁止になるそうです。

まるでドラマの中の世界ですが、介護ソフトメーカーの担当者が「ウチの販売業者が出禁になったから、他メーカーに乗り換えられました・・」と嘆いていた事を思い出しました。

では、なぜ福祉用具販売店の営業マンはノーと言えないのか、その理由を探ってみました。

 

福祉用具営業マンの思惑とは

①レンタル商材で稼ぎたい

まず、福祉用具販売店の営業マンがアテにするのがレンタル商材です。車いすやリフトなど、販売店からレンタルされている施設も少なくないのではないでしょうか。

「毎月の支払いが安くて、メンテナンスも弊社でやるので安心ですよ!」と売り込みをかけるのが定石ですが、レンタルは営業マンにとっての生命線です。

売上のほぼ100%が利益になり、しかも安定して収益が見込めます。「購入してもらわなくても、長くレンタルしてもらえれば御の字」というところです。

話は換わりますが、レンタルとリースの違いを理解していない素人営業マンと会った事があります。彼にとってはレンタルもリースも同じで、別に説明できなくても問題ないのです。笑

②消耗品の売上はバカにできない

次に、毎月の消耗品の売上もバカにできません。おむつが代表的ですが、大規模な施設では毎月数百万円ものおむつを発注されているそうです。

「こんにちは~」と適当に顔を出しておけば、何もしなくても毎月数百万円の注文が入るのです。大きな注文が見込めなくても、安定して数字が上がるのであれば、営業マンはケアマネや施設管理者に頭が上がりません。

攻めよりも守り重視の営業スタイルこそ、福祉用具販売点の共通点と言えます。

③意見を言う長所がない

レンタルと消耗品。この2つの注文を継続的に取れれば、福祉用具販売店の営業マンとしては十分です。それだけで月間の予算達成に届くからです。

このような環境において最大の注意点は「出禁」です。「貴施設のケア改善には、●●の施策が有効ではないでしょうか?」と下手に施設管理者に意見や提言をすることは皆無です。

本当に心ある勉強熱心な営業マンならいざ知らず、ほとんどの営業マンは「嫌われない御用聞き」でいることを目指しています。

 

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福祉用具販売店は敵か?味方か?

さて、「出禁にならないことが目標」な福祉用具販売店の営業マンは、施設にとっては敵でしょうか?味方でしょうか?

冒頭の施設長さんは「優秀な営業マンを味方にすれば施設は充実するけど、つまらない営業マンを贔屓にするると施設はダメになる」と言い切っておられました。

正直、優秀な営業マンがゴロゴロ転がっている程、介護業界に人材が充実しているとは思えません。むしろ、甘い汁を吸おうとするカブトムシが多く見られます。

「毎日、顔を出してくれる」「喜んで値下げしてくれる」営業マンではなく、「施設に有益な情報を提供してくれる」「耳の痛いことも臆せず言ってくれる」営業マンこそ、今後の施設経営の強い味方になってくれるでしょう。

 

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【介護施設のIT化が進まない理由】業者依存は危険です

介護施設のIT化を阻むものとは

以前、介護施設は買い物がヘタな理由とは【施設管理者は必見】という記事を書いてから気が付いたのですが、介護施設のIT化はどうなっているのでしょうか。

テレビやネットのニュースでは「介護士と入居者の需要と供給が釣り合わず、今後は介護士の確保が急務です」と言われています。

将来的にも人手不足が変わらないのであれば、ITやロボットの力を頼らざるを得ないと考えても当然です。2020年からは、国や自治体でもITや介護ロボット導入の助成金が積極的に出されています。

 

介護施設で対象となるIT機器とは

まず、介護施設で対象となるIT機器をご紹介します。(参照:「国内の高齢者向け施設の IT 導入の一考察」『商経学叢 第66巻第1号 2019年7月』田口 由美子)

IT機器の詳しい情報を知りたい方には、介護ロボットポータルサイトのサイトをご覧ください。

 

①介護報酬の請求事務処理ツール

ここは介護ソフトメーカーの得意分野です。大手メーカーとしては、ほのぼの(NDソフトウェア株式会社)やワイズマン(株式会社ワイズマン)、絆(株式会社内田洋行)などがあります。

介護ソフトは請求業務のみならず、ケアプランや勤務表まで作成できるのが強みです。メーカーにより得手不得手があるため、導入前の比較検討を強くおすすめします。

 

②利用者の介護記録ツール

こちらも介護ソフトメーカーが強い分野です。最近では、事務所ではなく施設のあらゆる場所から記録が付けられる様に、タブレットやスマホから入力ができる商品もあります。

また、ソフトにAI(人工知能)を搭載して、スタッフの一挙手一投足まで把握できる商品も登場しました。どこまでの記録が必要か、ぜひ皆さんでお考えください。

 

③移動支援機器

こちらは利用者さんの移動を支援します。バッテリーを搭載して移動をアシストする歩行器から、モーターを搭載して転倒を防止するロボティックウェアまで、できる限り利用者さん1人での移動を後押しします。

 

④移乗支援機器

こちらは利用者さんの移乗を支援します。以前は介護リフトが有名でしたが、最近ではスタッフが身体に装着するマッスルスーツやパワースーツの開発も進んでおり、介護施設にスーパーマンがやって来る日も近そうです。

 

⑤排泄支援機器

こちらは利用者さんの排泄を支援します。排泄介助はスタッフと利用者さんの双方に負担が大きい作業ですので、大きな期待が寄せられている分野です。

排泄予測のロボットとしては、利用者さんのおむつに軽量のセンサーを搭載して、膀胱の膨らみでトイレに行くタイミングを計る商品などがあります。

 

⑥入浴支援機器

こちらは利用者さんの入浴を支援します。介護浴槽メーカーなどが取り組んでおり、リフトやシートを浴槽に付属させて、利用者さんの移乗をサポートします。

介護浴槽の買換えを導入しておられる施設であれば、セットで購入を検討されても良いかもしれません。

 

⑦見守り支援機器

こちらは利用者さんの見守りを支援します。離床センサーや顔認証センサーが主流ですが、最近はベッドにセンサーを付属して、利用者さんの脈拍・心拍・呼吸を測定する眠りスキャンなるものも登場しています。

センサーがあれば見回りや巡回の頻度を減らすことが可能ですが、センサーの活用にはWiFi環境の構築が必須であり、予算の確保が悩みどころです。

 

⑧コミュニケーションロボット

こちらは利用者さんのコミュニケーションを支援します。ソフトバンクのPepper(ペッパー)が有名ですが、大手電機メーカーを中心に開発が進められています。

「同じ作業を飽きずに繰り返す」ことがロボットの強みですので、これからも様々な分野で活躍されることが期待されています。

 

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便利なのに導入が進まない理由とは

さて、ここまでご紹介したとおり、IT機器や介護ロボットがあれば現場の作業が楽チンになるのは明らかです。人材不足に悩まなくても良くなるかもしれません。

ところが、未だに介護施設への導入が一向に進まないのは、どういった理由からでしょうか。お客様の施設長にヒアリングした結果をお伝えします。

 

①予算が確保できない

「機器を導入するための予算が確保できない・・」金銭的問題が1番大きな阻害要因としてあるそうです。

しかし、記事の冒頭でご紹介したとおり、令和に入ってからは助成金情報が豊富にあり、以前と比べると導入へのハードルは低くなっているはずです。

私の素人的考えにも顔色ひとつ変えず、施設長は続けます。

「あのね、どれだけの施設長が助成金情報を知っているのか?知っていても使い道を考えているのか?情報を持ってくる業者は、現場の課題を考えて機器を提案しているのか?」

グゥの音も出ません。お金がない以前に、必要な情報がないのです。

 

②ITに詳しいスタッフがいない

「ITに詳しいスタッフがいない・・」こちらも大きな阻害要因としてあるそうです。施設管理者は多少わかるけど、現場責任者やスタッフは皆目わからない、こんな施設もたくさんあるのではないでしょうか。

そもそも、介護業界で働く方は機械関係に苦手意識がある方が多く、「IT」「ロボット」という単語を聞くだけで抵抗感を抱いてしまいがちです。

導入に向けてスタッフの抵抗に遭い、導入してもITに詳しいスタッフがおらず倉庫に放置。この流れが見えているからこそ、施設管理者も真剣に検討しない。

見事なまでの負の連鎖が見え隠れします。

 

③介護現場に詳しいIT業者が少ない

「介護現場に詳しいIT業者が少ない・・」この問題の半分は、IT機器を販売する業者側にあります。残りの半分は、介護施設の施設管理者です。

さて、介護施設にIT機器を販売する業者は、リ●ーや大●商会が有名です。普段、これらの業者が何を販売しているかと言えば、コピー機や複合機などの印刷商材です。

以前、とある施設で介護ソフトのプレゼン風景を拝見しましたが、説明するのは介護ソフトメーカーの営業マン。お隣の三●電機の営業マンは偉そうに座っているだけでした。

彼らの仕事は、施設にメーカーを紹介して商談をまとめることです。コピー機の選び方や複合機の入れ替えなどは超得意ですが、介護ソフトの操作方法は知りません。

つまり、彼らに「介護施設の課題を踏まえて提案して欲しい!」というのは土台無理な相談です。「それはメーカーの仕事です」と言われておしまいです。

「お前ら、ちょっとは勉強してこいよ!」と言いたくなる気持ちもお察ししますが、それも無理です。より大きな顧客フォローに時間を割かれ、満足に対応できないのが現状です。

 

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業者依存は破滅への架け橋です

このように考えてみると、介護施設の業者依存が浮き彫りになります。IT機器を導入する大きなハードルである、①助成金の情報提供②IT機器導入後のフォローがリ●ーや大●商会ならできます。

「私どもにできないことは、クスリと武器の販売です」と知り合いになった営業マンが言っていました。それ以外のことは何でもできるという自慢ですね。

この口車に乗って取り込まれたが最後、自分たちでは何もできなくなります。本来は必要ないものまで契約までさせられて、高額なリース料だけ払い続ける運命が待っています。

このような状況に陥りたくなければ、名前だけで業者を選ぶことは絶対におすすめしません。

「業者の担当者が介護業界の内情に詳しいか」「せめて知る努力をしているか」をきちんと見極めて、信頼できれば話を聞いても良いでしょう。

 

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【介護施設職員が抱える問題】急いでやろう病の正体とは

介護施設職員が抱える問題とは

以前、福祉用具選びで失敗しないコツとは【徹底した事前準備を】という記事を書いたところ、私のお客様である施設長から「内容は半分正解だけど、まだまだ現実が見えていない」とバッサリ言われてしまいました。

そこで、「せっかく導入した福祉用具がお蔵入りになってしまう、本当の理由」を教えてもらいました。

 

介護施設に蔓延する『急いでやろう病』

先ほどの施設長さんは、不思議がる私におっしゃいます。

「例えば、利用者さんのケア向上とスタッフの腰痛対策を考えて、施設に自動式ベッドを導入するでしょう。本来は全員がハッピーになる筈なのに、実際はベッドは使われずにスタッフの腰痛は悪化するの。」

そう言われても、私はさっぱり要領を得ません。利用者さんとスタッフの負担を軽減してくれる福祉用具があるにも関わらず、どうして使われずに放置されるのでしょうか。

「こんな結末になるのは、スタッフが抱える『急いでやろう病』が原因だから。この病が消えない限りは、どれだけ便利な福祉用具でもお金の無駄遣いになるよ」と言われました。

ここでおっしゃる『急いでやろう病』とは、「他のスタッフより1秒でも早く作業を終えることが、自身のプライドであり優越感を得る病」を指します。

 

【急いでやろう病にかかったスタッフの長所】

  • 他のスタッフよりも早く作業を終えることが使命だと考えている
  • 利用者さんの移動・移乗をマンパワーでやろうとする
  • 「最近、腰が痛い」が口癖になっている

 

サラリーマンであれば営業成績、経営者であれば年商など比較する要素がある様に、介護施設に働くスタッフには作業時間の短縮が生き残りをかけた競争になるのです。

 

「時間がない」のは誰の責任?

この『急いでやろう病』にかかってしまうと、待っているのは「ヒヤリハットの増加」と「自身の腰痛悪化」です。

『急いでやろう病』のスタッフは、便利な福祉用具よりも自身のパワーを信仰します。

「自動式ベッドの上下動なんて待ってられないわ!自力で持ちあげた方が早いし、後輩スタッフの●●さんに遅れるなんて許されない!」となってしまうのです。

では、これで満たされるものは何かと考えると、スタッフの自己満足なわけです。もしかすると、施設管理者が時間にシビアな方で「●時までに▲を、●時までに■を・・」と指示を出しているのかもしれません。

しかし、マンパワーに頼りきった介護サービスでは、スタッフの勤続疲労が蓄積されるのも早くなります。「腰が痛くて、数ヶ月休ませてください」と申し出あってからでは遅すぎます。

では、スタッフが『急いでやろう病』にかかるのを予防するためには、どんな知恵が必要なのでしょうか。そこにこそ、施設管理者の手腕が問われています。

まず、スタッフに負担がかかりすぎる時間配分で指示を出しているのであれば、見直しの余地があります。一方、スタッフ同士の時短合戦が起きている施設では、他の方法で彼らの自尊心を満たす必要があります。

前述の施設長は「言いたいことを言える環境づくりが大切。話を聞いてくれる人が居ると思えるだけで気持ちが楽になるから、組織作りとしてコミュニケーションの活性化は大切」「スタッフの気持ちが利用者さんのケアと自身の腰痛問題に向かない限り、どんな便利な福祉用具も無駄」と言い切ります。

 

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『急いでやろう病』を克服、その先に待ち受けるもの

もしかすると、皆さんの施設でも同じような事象が起きているかもしれません。たしかに福祉用具は便利なものですが、スタッフの気持ちがライバル(?)との争いに向いている間は、どんな買い物にも意味はありません。

一方で、『急いでやろう病』を克服した施設では、福祉用具の機能を十分に使いこなすことができます。「少し時間はかかっても、福祉用具の力を借りて利用者さんに安心してもらおう」の発想になります。

このようにスタッフのマインドセットもきちんと整えた上で、初めて満足な買い物ができるのではないでしょうか。福祉用具の使い方は業者に聞けばわかりますが、スタッフの内情を業者は知りません。そこは施設管理者の仕事です。

「ウチのスタッフは『急いでやろう病』にかかっていないか?」をこの機会に確かめて頂ければと思います。

 

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【介護施設のデイサービス送迎管理】必勝法3パターンとは?

介護施設のデイサービス送迎管理のコツとは

先日、とあるデイサービス施設を訪問した際に学んだ事例を共有します。その施設長からの依頼は「デイサービスのドライバーの事で頭を抱えているので、相談に乗って欲しい」という話でした。

初めて受ける相談でもあったので、まずは施設長の話に耳を傾けることにしました。

 

【デイサービスの施設長の悩み】

  • ドライバーがシルバー世代ばかりで耳が遠くて話が通じない
  • 施設までの道を覚えられずに、迷子になってご家族に電話する
  • ご家族の話を理解せずに、事務所にも報告しない
  • ブレーキをかけるタイミングが遅く、利用者に不安がられる

 

ここだけを切り取ると、シルバー世代にドライバーを託す問題が浮かび上がりますが、シルバーの方は利用者と年齢が近くて話が合いやすいなどの長所もがあるのも事実です。

それでも施設管理者として、ドライバーの行動が不安になる気持ちもわかりますので、送迎管理に役立つ知恵を共有します。

 

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①施設スタッフに送迎させる

安心度★★★★★/難易度★★★☆☆

すぐに思いつく解決策は、施設スタッフに送迎させることです。スタッフであれば、利用者の事情や施設の動きも把握できており、ご家族とのコミュニケーションに不安はありません。

では、なぜ多くのデイサービスがシルバーの方にドライバーを委託するかと言えば、スタッフを送迎に回せるほど施設に余裕がないためです。できるだけ少ないコストで最大限の効果をあげるならば、なおさらです。

 

②大手運送会社の送迎サービス

安心度★★★★☆/難易度★★★★★

次にご紹介するのは、大手運送会社の送迎サービスです。有名なところでは、クロネコヤマトが運転代行から車両管理までを一元化で行っています。

利点としては、運転のプロに利用者を任せられるのはもちろん、ご家族とのやり取りも安心してお願いできるところが強みです。

ただし、このサービスには非常にコストがかかります。私が知る限り、業界でもトップクラスのブランドがある事業者が利用されていますが「送迎サービスは便利だけど、とても高い・・」と周囲に漏らしておられます。

コストに糸目をつけず、送迎サービスを利用している事が宣伝になるとお考えの方にはおすすめのサービスと言えます。

 

③GPS付きのインカムで送迎管理

安心度★★★★☆/難易度★☆☆☆☆

最後にご紹介するのは、GPS付きのインカムをドライバーに携帯させて送迎管理をする方法です。ご紹介した3つの中で最もシンプルかつコストも安くなります。

このしくみを利用すると、会話内容と動態管理(現在位置の把握)が一挙に解決されます。

まず、インカムを携帯したドライバーがご自宅に到着寸前、マイクスイッチをONにして「●●さんのお宅に到着しました」と事務所へ報告、玄関先でご家族と会話します。

ご家族との会話内容は事務所のインカムで聞けますので、ドライバーは話をした内容を忘れることができ、事務所はご家族の様子を把握できます。

次に、事務所では送迎車がどの道を走っているかをパソコンやスマホ、タブレットで確認します。万が一、ドライバーが道に迷ったとしても、事務所から道案内が可能です。ドライバーが携帯電話を使用する必要もありません。

そして、送迎車が事務所に戻るタイミングが事前にわかるので、事務所前が混雑する前にインカムで指示が出せます。「戻るのは5分待ってください」「次は●●さんをお願いします」など、ドライバーに心の準備をする余裕も生まれます。

このようにインカムを上手に活用することで、スタッフが送迎するよりも運送会社の送迎サービスを利用するよりも、コストを削減しながらの送迎管理が実現できます。

 

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【介護施設の福祉用具選び】失敗しないコツとは

福祉用具選びの失敗例とは

施設に必要な福祉用具を購入されたものの、様々な理由からお蔵入りになってしまった物もあるかと思います。そこで、施設管理者の方に「福祉用具選びの失敗例」をアンケートで聞いてみました。

 

【福祉用具選びの失敗例】

私自身が購入しましたが使い方が難しいという事で従業員がまったく使い慣れてくれません。確かに難しくはありますが慣れればとても使いやすい商品です。人に聞くなどの配慮ができればもっと良いです。福祉用具は難しく作られていると思います。(施設長/1年以上5年未満)

現場の役職者の意見で購入したものが、現場の職員からは不評だった。 介護施設に営業に来る業者は限られた業者が多く、価格の比較ができず高く購入していた。(施設長/1年以上5年未満)

 

いかがでしょうか、どこか身に覚えのある事例ではないでしょうか。では、どうすればこのような結果にならずに済んだのかを考えてみます。

 

欲しい機能をすべて洗い出す

まずは、福祉用具に欲しい機能をきちんと洗い出すことが大切です。「何となく介護浴槽を入れ替えたい」「便利な介護リフトが欲しい」など、曖昧な理由では(ほぼ90%の確率で)後悔する結果となります。

私がおすすめしているのは「なぜなぜ分析」と呼ばれているテクニックです。これはトヨタ自動車が生産ラインで発生する問題を解決するために用いる分析手法です。

「なぜなぜ分析」のネーミングセンスの是非はともかく、試しに一緒にやってみましょう。最近、介護施設でトレンドになっているインカムをテーマに考えます。

 

【なぜなぜ分析】

[質問①]なぜインカムを導入するのか?
[回答①]人手不足で現場が回らないから。

[質問②]回答①になるのは、なぜですか?
[回答②]せっかく採用しても、すぐに辞められるから。

[質問③]回答②になるのは、なぜですか?
[回答③]新人とコミュニケーションの時間が取れないから。

 

以上の考察を通して、インカムを導入する目的は「新人とのコミュニケーションする時間を増やして、辞めさせない環境を作ることで、人手不足を解決するため」と打ち出すことができました。

このように問題の原因を「なぜ?なぜ?」と深堀りすることで、福祉用具が必要な理由を浮かび上がらせることが可能になります。

この部分を施設管理者と現場スタッフできちんと共有できれば、「●●万円も出して購入した福祉用具が、今や倉庫でお蔵入り・・」という悲しい事態は起こらないでしょう。

 

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施設管理者と現場スタッフで問題を共有

次に、施設管理者と現場スタッフで現状の問題を共有する必要があります。この部分が共有されていないと、お互いに「アイツは話のわからないやつだ」と嫌悪感ばかりが残ってしまいます。

以前、私が特養の施設長(Aさん)から聞いた話では、「現場スタッフが欲しいからと買った介護ソフトなのに、すぐに使わなくなってしまった。2度と言うことを聞いてやるまい!」とお怒りでした。

施設長のお気持ちもわからなくはないですが、スタッフの意欲を汲むことも施設運営には大切な要素です。ここでは、また別の施設長(Bさん)が実践されている事例をご紹介します。

その方は、以下に記載したアンケートを定期的に全スタッフに配布(無記名)して、現場の問題を把握することに努めておられます。

 

【働く環境の改善アンケート】

皆さんが働く環境をさらに良いものとするため、それぞれが抱えているであろう問題を洗いざらい書き出してください。

  • 施設として問題と思われることは何ですか?
  • 現場として問題と思われることは何ですか?
  • 利用者として問題と思われることは何ですか?

次に、どんな環境であれば皆さんにより良く働くことができるか、できるだけ具体的に書き出してください。

  • どんな施設であってもらいたいか?
  • どんな現場であってもらいたいか?
  • どんな利用者であってもらいたいか?

 

以上のアンケート結果を参考に、施設管理者と現場責任者とで共有しておられるそうです。もちろん、すべての意見を聞くことはできませんが、退職問題で事前の対応が楽になるとおっしゃっておられました。

また、現場に意見を発信させることで「自分たちが欲しい福祉用具があるなら、きちんと施設管理者に納得させなさい」と明確なスタンスを打ち出すことができました。

こう言われた現場はやる気になり、欲しい機能を満たす福祉用具を自ら調べるようになり、別の事業所へ体験に出かけたりと、「実際の使用感や導入後の流れまで考える癖がついた」とB施設長は喜んでおられました。

ここまで施設管理者と現場が一体になって準備が進めば、残された課題は「どの業者から買うか」だけと言えます。

 

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業者選び=結婚相手選び

さて、「福祉用具が必要な理由と欲しい機能」「現場の意欲と計画性」が揃ったら、後は「どの業者から買うか」を決める必要があります。もしかしたら、この部分が介護施設が抱える最大の問題(情報収集力)かもしれません。

(私の印象では)施設管理者の方は内部事情には詳しい一方で、メーカー販売店などの外部情報を集める力が弱いと感じます。情報を持ってくる相手が限定されてしまうと、洗脳されていることにも気が付きません。

 

【メーカーや販売店選びの失敗例】

ベッドをメーカーの営業マンから勧められて購入したものの、リモコンの反応が悪く動かすたびに時間がかかる。手間取っている間の無駄な時間が、スタッフと利用者の負担になっている。スタッフからも苦情が入っているため、買い替えも検討している。(施設長/1年未満)

歩行器と車椅子が古くなったので全て入れ替えるために、職員が付きあいのあった業者に依頼をしました。しかし正直最悪です。料金の割引も融通はきかないし、納品も遅れたり、応対の態度も馴れ馴れしかったり、電話をしてもなかなか繋がらなかったりで。今後その業者とは付き合いは絶対にしません。(施設長/1年以上5年未満)

 

メーカーや販売店に”騙されて”後悔している施設長の怒りが見えます。その気持ちはわからなくはないですが、十分に情報を集めずに業者を決定してしまった施設長にも責任の一端があるのではないでしょうか。

つまり、「あの業者はダメだから別の業者にしよう」を繰り返すだけでは、また同じ結果になる可能性が高いです。業者とは往々にしてそういう物だと考える方が良いかもしれません。

では、業者選びに失敗しないコツをお伝えします。業者を結婚相手と読み替えると、親近感が湧いて考えやすいでしょう。

 

【メーカーや販売店選びのコツ】

  • 施設側の事情や背景を積極的に知ろうとしているか?
  • おすすめする福祉用具の短所もきちんと話しているか?
  • 導入後のアフターフォローはどうなっているか?

 

できれば、「他の事業所を見学させて欲しい」旨を伝えて、快く引き受けてくれる担当者であれば信頼できると考えて良いでしょう。

福祉用具は高い買い物ですので、「安くて良いものを導入したい」とお考えになるのは当然ですが、それでは業者に足元を掬われてしまいます。これが安物買いの銭失いの根源なのです。

 

【価格重視で買い物した失敗例】

ネットショッピングでの購入の方が安いが、アフターフォローが必要なため高い金額で業者から買わなくてはいけなかった。機械浴槽を入れ替えたら、頻繁に故障がおこり現場からブーイングがひどかった 。見積りを依頼してもなかなか出て来ないことや、アフターフォローが悪い業者が多い。(施設長/1年未満)

経営難だったので、インターネットで調べて価格が一番低いものを購入したのですが、いざ届いてみると思っていたような作りではなく、機能性がとても低いベットが届いてしまいました。もう少し、慎重に検討すればよかったなと思いました。(施設長/1年未満)

 

ここから一歩考えを深めて、「少し高くても、しっかりフォローしてくれる業者を選ぼう」となる方が、コストパフォーマンスとして賢い買い物と言えるでしょう。

繰り返しになりますが、業者選びとは結婚相手選びです。つまらない営業トークに惑わされず、ご自身が信頼できると思える業者と添い遂げられることをお祈りします。

 

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