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介護施設のデイサービス送迎管理のコツとは
先日、とあるデイサービス施設を訪問した際に学んだ事例を共有します。その施設長からの依頼は「デイサービスのドライバーの事で頭を抱えているので、相談に乗って欲しい」という話でした。
初めて受ける相談でもあったので、まずは施設長の話に耳を傾けることにしました。
【デイサービスの施設長の悩み】
- ドライバーがシルバー世代ばかりで耳が遠くて話が通じない
- 施設までの道を覚えられずに、迷子になってご家族に電話する
- ご家族の話を理解せずに、事務所にも報告しない
- ブレーキをかけるタイミングが遅く、利用者に不安がられる
ここだけを切り取ると、シルバー世代にドライバーを託す問題が浮かび上がりますが、シルバーの方は利用者と年齢が近くて話が合いやすいなどの長所もがあるのも事実です。
それでも施設管理者として、ドライバーの行動が不安になる気持ちもわかりますので、送迎管理に役立つ知恵を共有します。
①施設スタッフに送迎させる
安心度★★★★★/難易度★★★☆☆
すぐに思いつく解決策は、施設スタッフに送迎させることです。スタッフであれば、利用者の事情や施設の動きも把握できており、ご家族とのコミュニケーションに不安はありません。
では、なぜ多くのデイサービスがシルバーの方にドライバーを委託するかと言えば、スタッフを送迎に回せるほど施設に余裕がないためです。できるだけ少ないコストで最大限の効果をあげるならば、なおさらです。
②大手運送会社の送迎サービス
安心度★★★★☆/難易度★★★★★
次にご紹介するのは、大手運送会社の送迎サービスです。有名なところでは、クロネコヤマトが運転代行から車両管理までを一元化で行っています。
ヤマトの送迎バスを目撃 pic.twitter.com/gUn0Hibu7C
— ヨッシー@富山生活 (@iihsoy999) March 3, 2015
利点としては、運転のプロに利用者を任せられるのはもちろん、ご家族とのやり取りも安心してお願いできるところが強みです。
ただし、このサービスには非常にコストがかかります。私が知る限り、業界でもトップクラスのブランドがある事業者が利用されていますが「送迎サービスは便利だけど、とても高い・・」と周囲に漏らしておられます。
コストに糸目をつけず、送迎サービスを利用している事が宣伝になるとお考えの方にはおすすめのサービスと言えます。
③GPS付きのインカムで送迎管理
安心度★★★★☆/難易度★☆☆☆☆
最後にご紹介するのは、GPS付きのインカムをドライバーに携帯させて送迎管理をする方法です。ご紹介した3つの中で最もシンプルかつコストも安くなります。
このしくみを利用すると、会話内容と動態管理(現在位置の把握)が一挙に解決されます。
まず、インカムを携帯したドライバーがご自宅に到着寸前、マイクスイッチをONにして「●●さんのお宅に到着しました」と事務所へ報告、玄関先でご家族と会話します。
ご家族との会話内容は事務所のインカムで聞けますので、ドライバーは話をした内容を忘れることができ、事務所はご家族の様子を把握できます。
次に、事務所では送迎車がどの道を走っているかをパソコンやスマホ、タブレットで確認します。万が一、ドライバーが道に迷ったとしても、事務所から道案内が可能です。ドライバーが携帯電話を使用する必要もありません。
そして、送迎車が事務所に戻るタイミングが事前にわかるので、事務所前が混雑する前にインカムで指示が出せます。「戻るのは5分待ってください」「次は●●さんをお願いします」など、ドライバーに心の準備をする余裕も生まれます。
このようにインカムを上手に活用することで、スタッフが送迎するよりも運送会社の送迎サービスを利用するよりも、コストを削減しながらの送迎管理が実現できます。
地方の福祉用具販売店に勤務する、唯一の女性営業マン。施設の管理者さんと仲良くなるべく、麻雀にゴルフにバス釣りまで何でもこなす。本当の趣味は居酒屋めぐりだが、現在はコロナ禍の影響で自粛を強いられており、家のソファでマッコリを片手に韓ドラ鑑賞が唯一の楽しみ。