主にクリニックでのa1c測定器の選定ポイントを、価格とメーカーを中心にご紹介します。
目次
ヘモグロビンa1c測定器の価格相場について
本体価格相場 | 50万〜80万円/税抜 |
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ランニングコスト | 400~500円/検査ごと |
ヘモグロビンa1c測定器の価格相場は、税抜50万〜80万円です。価格の安さで言うとフクダ電子(堀場製作所)が一歩リードしています。
ランニングコスト
ヘモグロビンa1c測定では検査ごとにランニングコストが発生し1回350~400円程度ですが、日本光電はやや割高で500円程度になります。検査あたりだと赤字になることも多いので、単体で利益を出すのではなく他の診療と併せて利益を出すという考え方のクリニックが多いです。
ヘモグロビンA1c測定器メーカーのおすすめ
ヘモグロビンA1c測定器の主要メーカーは以下の通りです。
- アークレイ株式会社
- 日本光電工業株式会社
- フクダ電子株式会社(堀場製作所)
- シーメンス株式会社
- アリーアメディカル株式会社
シェアならアークレイ、安さならフクダ電子
最大シェアは血液検査に特化しているアークレイですが、機器の精度はアークレイ、日本光電、フクダ電子は同等レベルです。価格面ではフクダ電子が最もリーズナブルで、コンパクトさでも優位です。
ヘモグロビンa1c測定器メーカーの特徴
アークレイ株式会社
血液検査に特化したメーカーです。小型器から大型器まで幅広いラインナップがあり、測定精度も良いことから現在ではシェアNO.1になっています。
クリニックから大学病院まで多くの医療機関で採用されています。使い勝手なども良く、ユーザーからは高く評価されている企業なので、検討の際には必ず選択肢に入れていただきたいメーカーです。
日本光電工業株式会社
機器・試薬共に自社で製造販売していますが、1回500円程度とややランニングコストがやや高めです。
CBC測定器やグルコース測定器との連携機能が充実しており、クリニックの国内シェアはアークレイに次ぐ位置です。
フクダ電子株式会社(堀場製作所)
堀場製作所のOEM品を販売しています。強みは安さとコンパクトさです。
シーメンスヘルスケアジャパン株式会社
十数年前はシェアが高い状況でしたが、現在は存在感に陰りが見えています。ランニングコストがやや高く、使い勝手もあまり良くないとの評価が多いです。
アボット ジャパン株式会社
数年前からヘモグロビンa1c市場に参入し、測定精度が良くイニシャルコスト、ランニングコストが安いことから競合力は強いです。
ヘモグロビンa1c測定器の選び方のポイント
縦型か横型か
よりコンパクトなのは横型のフクダ電子で、高さに余裕がある場合は日本光電が設置出来ます。アークレイは縦型と横型の両方がラインナップされています。
フクダ電子の「Yumizen M100 Banalyst」とアークレイの「スポットケムバナリスト SI-3620」は大きさも形もほぼ同じで、幅 240 ✕ 奥行388 ✕ 高さ212 mmで8kgです。
【引用】フクダ電子公式サイト
【引用】アークレイ公式サイト
日本光電の「CHM-4100 セルタックケミ」は幅198 × 奥行400× 高さ428 mmで約15kgです。
【引用】日本光電公式サイト
上記はクリニック用で、中規模病院向けでは例えばアークレイの「アダムス」だと幅530×奥530×高さ530mmで38kgと、クリニック用より一回り大きくなります。
ランニングコスト
ヘモグロビンa1c試薬は一般的に1検体に付き500円前後であり高価であることから、ランニングコストも重視したいポイントです。
測定精度の高さ
ヘモグロビンa1cは経過観察が必要な患者に対して重要な項目です。従って、値のズレがあると患者の治療の妨げになります。測定精度が良いか否かという点は、糖尿病治療専門医師にとっては非常に重要なポイントです。
使い勝手の良さ
看護師にとって、いかに簡便に測定できるかというポイントは重要です。測定時間がいかに早く済み、測定の手間が省けるかいう点は、日々の業務に追われる看護師にとって非常に大切です。
大手の医療機器販売店に勤務する、入社8年目の営業マン。社内では『次世代のエース』と期待されるも「本業だけでは食ってはいけない」と勤務時間外はすべて副業に充てるツワモノ。最近の趣味はNotionを使いこなせる様に鍛錬を積む事。