一般社団法人日本単独居宅介護支援事業所協会 ケアマネジャーを紡ぐ会の取り組みをご紹介

介護保険制度の中でもなくてはならないのがケアマネジャーこと介護支援専門員の存在です。利用者やその家族の想いを傾聴しながら適切な支援計画を立て、社会資源を組み合わせて自立した日常生活が送れるように関係機関と連絡調整を行うことが役割とされています。常に第一線で働くケアマネジャーの意義として自己研鑽も挙げられますが、日々変化する高齢者社会と度重なる制度改正に対応するだけでも多大な労力が必要とされます。

今回はケアマネジャーの研鑽の場を持ちながら、声を集め提言していく一般社団法人日本単独居宅介護支援事業者協会「ケアマネジャーを紡ぐ会」の取り組みをご紹介します。

ケアマネジャーを紡ぐ会

ケアマネジャーを紡ぐ会ホームページより引用>

一般社団法人日本単独居宅介護支援事業者協会ケアマネジャーを紡ぐ会は、ケアマネジャーの研鑽機会の確保と行政機関等への提言を行い、介護保険制度の永続と利用者範囲の確保を目的として2015年に設立されました。愛知県内の市議会議員を中心として、関東・関西と沖縄に支部を設け2022年現在で3,000以上の会員が入会しています。

会員による主催研修の他、独自の民間資格である産業ケアマネの普及運営を行なっています。

講師派遣・セミナー開催

ケアマネジャーを紡ぐ会ホームページより引用>

ケアマネジャーを紡ぐ会会員による講師を派遣し、各地でのセミナーを開催しています。講師は全員、現場で働いている現役のケアマネジャー。稼働率や離職率といった居宅介護支援事業所の運営ノウハウの他、新人ケアマネの教育方法、セルフケアマネジメントやICTについて等内容も盛りだくさんです。

セミナーについては無料の会員登録後、ケアマネジャーを紡ぐ会ホームページより申し込むことができます。

産業ケアマネ

ケアマネジャーを紡ぐ会ホームページより引用>

少子高齢化が進む現在、介護離職という言葉はもはや他人事でなく身近に起こり得る問題です。ケアマネジャーを紡ぐ会ではケアマネジャーの介護離職防止を目的に、産業ケアマネの資格を2020年に創設しました。産業ケアマネjは介護保険の知識だけではなく、企業側の制度理解や助成金の活用方法、介護休業制度の知識等を身に着けることで認定されます。

産業ケアマネの受験要件は介護支援専門員の資格を持っていること。1級から3級までがあり、3級から順にステップアップしていくことになります。50問、1問2点の選択肢形式試験で、70点以上を収めることが合格ラインです。

ななしょくプロジェクト

ななしょくプロジェクトホームページより引用>

ケアマネジャーを紡ぐ会が関連する活動のひとつとして、介護事業所のアクティビティに「はたらく」を取り入れたななしょくプロジェクトがあります。利用者が有償ボランティアとして活動することで、社会貢献と達成感、利用者満足度の向上といったポジティブな循環を生み出すことがプロジェクトの目的となっています。

要介護認定を受けていても、はたらくこと、生きがいを持つことをあきらめない「あたらしい日々」を創出するプロジェクトです。

ケアマネジャーの質向上と新たな可能性

いかがでしたでしょうか。介護保険制度創設から利用者に寄り添って社会資源を模索してきたケアマネジャーだからこそ、介護業界のみならず地域社会を見据えた改善の提案ができるのかもしれません。ケアマネジャーを紡ぐ会では、ケアプランを作ることだけではなく研鑽を積むことで見えてくる、新たなケアマネジャーの可能性を後押しする活動を行なっています。無料会員の申込も可能ですので、社会をよりよくする提案ができるきっかけをケアマネジャーを紡ぐ会で見つけてみてはいかがでしょうか。

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